JR東日本グループの鉄道車両メーカー「総合車両製作所」は、フランスの車両メーカー「アルストム」のLRT用車両(LRV)を日本国内に導入するため協力体制を構築することになりました。
レスポンス 2013年6月21日報道
http://response.jp/article/2013/06/21/200580.html
「アルストム」は、「ボンバルディア」や「シーメンス」と共に、世界最大規模の鉄道車両メーカーとして知られていて、フランスの高速鉄道「TGV」をはじめとして、世界各国のさまざまな鉄道車両やLRVを製造しています。
超低床型LRV「シタディス(Citadis)」シリーズは有名で、フランス本国だけでなく、世界各国のLRT向けに導入されています。
「シタディス」は、いくつかの共通設計の車体をベースにしつつ、それぞれの顧客のニーズに合わせてさまざまなバリエーションが開発、製造されています。
「総合車両製作所」は、LRV「シタディス」について、
・デザインが優れている
・低床バリアフリー構造が優れている
・加速・減速性能が優れている
・鉄道などの専用軌道での高速走行に優れている
・架線がない区間でも走行できるシステムを提供できる(市街地内での景観にも配慮できます)
などと評価していて、今後「シタディス」を自社の製品ラインナップに加えること、「アルストム」に対して営業面・技術面で協力することになりました。
今後「シタディス」を日本国内で採用してもらえるよう、積極的な営業活動を展開していくそうです。
フランスはドイツと並ぶLRT先進国で、国内各地で新規のLRTが開業しているほか、LRVの鉄道路線への乗り入れ(トラムトレイン)も広く行われています。
LRTは、中心市街地では専用軌道を走る先進的な路面電車システムとして走り、郊外では専用軌道を鉄道並みの速度で走ったり、既存の鉄道路線へ乗り入れて高速運転を行ったりして、便利な公共交通システムとして活躍しています。
また、LRTの停留所やトランジットセンター(乗り換え拠点)の構造を工夫して、BRTやバス、クルマ、自転車などとの連携を密接に行ったり、LRT、BRT、バスなどの運賃制度をひとまとめにすることで、公共交通の魅力を高め、利用者の利便性を高めています。