仙台市に隣接する富谷町は、仙台市営地下鉄南北線の泉中央駅から新たな公共交通導入についての検討を本格化させます。
詳しくはこちら→ 河北新報 2016年4月10日報道
富谷町が調査や分析を委託した専門コンサルタントは、仙台市営地下鉄南北線の終点・泉中央駅から、大沢地区(仙台市)・大清水地区(富谷町)・吉岡地区(大和町)を経由するルートで、「地下鉄延伸」「LRT(軽量軌道交通)導入」「路線バス強化」という3種類の案を報告書にまとめ、富谷町に提示しています。
「地下鉄延伸」案は、実現すれば乗り換えせずに仙台市の中心部まで行けるようになるほか、道路渋滞の緩和も期待できますが、3案の中で建設費・維持費は最も高額になります。
「LRT導入」案は、「地下鉄延伸案」より建設費を圧縮できる(地下鉄整備の1/10程度)うえに、富谷町を含む黒川郡内の移動利便性が向上するメリットがありますが、地下鉄と個別に整備する場合は泉中央駅での乗り換えが必要になること、軌道を道路空間に整備する場合は一般車両の通行をスムーズに保つ対策を実施する必要があります。
「路線バス強化」案は、新たなインフラ整備が必要ではないので費用面ではもっとも安価なのですが、道路混雑を引き起こす可能性が大きいうえに、まちの魅力向上への影響も小さいというデメリットがあります。
今回の報告書の中で、「LRT導入」案については、泉中央駅から大清水地区の約6kmの区間を「泉区将監を通って北上するルート」と「県道仙台泉線と国道4号線に沿って進むルート」の2案を候補に挙げています。
現在マイカーを利用している人の3割がLRTに乗り換える場合、平日は1日あたり約21,000人が利用するとの予測を記載しています。
富谷町は、2016年度の一般会計当初予算に200万円の調査費を盛り込んで、具体的な導入費用なども比較していく方針です。