「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」の第7回会合が8月3日に開かれ、JR宇都宮駅~本田技研北門まで約15kmの優先整備区間について、導入ルートなどを了承しました。
詳しくはこちら→ とちぎテレビ 2015年8月3日報道/下野新聞 2015年8月4日報道/東京新聞 2015年8月4日報道
宇都宮市と芳賀町が共同整備するLRT(軽量軌道交通)は、JR宇都宮駅を横断して東西方向に導入する計画で、まずJR宇都宮駅から東側に、清原工業団地、宇都宮テクノポリスセンター、芳賀台、かしの森公園、本田技研北門まで、約15kmを優先整備区間として整備します。
導入ルートは、従来公表されてきた案とほぼ同様ですが、宇都宮市下平出町の新4号バイパスとの交差部は平出交差点より南側にルートを移設して、道路の下を貫通させる立体交差として、平面交差の場合に比べて自動車交通への影響を大幅に軽減します。
停留所は19箇所に設置します。設置場所は従来案とほぼ同様ですが、下平出町の新4号バイパスとの交差部のルート変更などにより一部の停留所は設置場所が変更となります。
運営主体については、官民連携による第三セクターの新会社を設立すること、新会社の設立に向けて運転士養成を含む技術協力を全国の軌道事業者に正式要請することが報告されました。
車両の仕様については低床型車両を想定。LRT導入で実績がある富山市の元助役を務めた望月明彦委員から、JR宇都宮駅西側への延伸や、既存の鉄道路線への乗り入れも想定して、既存路線と同じ軌間(線路幅、ゲージ)で、低床型車両にすべきとの助言がありました。
国内の軌道事業では、現在3種類の線路幅(JRなどと同じ1,067mm、都電荒川線や東急世田谷線などの1,372mm、広島電鉄などの1,435mm)が使用されていて、この内栃木県内を走る在来線と同じ軌間1,067mmを採用すれば、既存の鉄道路線への乗り入れが可能になります。
宇都宮市からは、駅東の優先整備区間は多数の授業員が利用すると想定されることから、速達性を高めることと合わせて、車両には一定の座席数も確保したい意向が示されました。
車両の選定は、2015年度中に決めたいとしています。
運賃の受け取り方法については、ICカード乗車券の利用を基本として、主要な停留所では改札機を設置する方針です。
今後のスケジュールは、LRT整備や駅東側地域のバスネットワーク再編などを盛り込む「東部地域公共交通網形成計画」の作成に向けて2015年8月24日に法定協議会が開かれ、10月に計画を決定して国に示す予定です。