宇都宮市のLRT、芳賀町と一体整備を発表

宇都宮市の佐藤市長は、同市が整備する東西基幹LRTについて、芳賀町を検討委員会に加えて一体整備する方針を発表しました。

産経新聞 2013年10月29日報道

芳賀町の豊田町長と町議会の小林議長は、10月23日(水)、宇都宮市長に対してLRTの早期整備と、芳賀町内への延伸、宇都宮市との同時整備を要望していました。

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芳賀町の要望は、LRT導入によって深刻で慢性的な渋滞の緩和だけでなく、公共交通の利便性が高まることで町民生活が向上すること、企業が進出しやすくなり経済振興につながることなども挙げたうえで、

・宇都宮市と芳賀町が協力、連携しながら検討を進める
・当初の延伸区間は芳賀工業団地までとして、将来的には真岡鐵道との接続を見据える
・早期の運行を目指し、宇都宮市と同時期に整備する

というものです。

佐藤市長の発表は、10月28日(月)に行われた記者会見で行われました。
発表によると、JR宇都宮駅を挟んで東西15kmを整備するLRTの当初計画に、今回芳賀町から提案があった「テクノポリスセンター~芳賀工業団地」間の約2.5kmを追加します。
また、芳賀町側の延伸区間は、先行整備区間(JR宇都宮駅~テクノポリスセンター)と一体整備していく方針です。

芳賀工業団地に隣接する芳賀・高根沢工業団地には「本田技術研究所」の「四輪R&Dセンター(栃木)」と「栃木プルービンググラウンド」があり、一大開発拠点として大勢の従業員が主に自家用車で通勤しています。
今回芳賀町がLRTを芳賀工業団地まで延伸するよう要望した背景には、町民生活の改善と合わせて、本田技研の通勤事情を改善することがきわめて重要だという認識があるようです。

佐藤市長は、芳賀町までの延伸について、「県央地域の公共交通の利便性向上につながる」と指摘しました。

宇都宮市は、11月中に学識者・自治体・事業者などで構成する「基幹公共交通検討委員会(仮称)」を設置して、細かいルートや電停(電車停留所)の設置場所、需要予測、許認可に必要な事項などについて、具体的な検討を進めていきます。
芳賀町が「基幹公共交通検討委員会(仮称)」に加入することで、宇都宮市と芳賀町が行政の垣根を越えて連携することになり、LRT整備が迅速かつ円滑に進むことが期待されます。