政府は、「デマンド交通」や「福祉タクシー」の個人営業を認める方向で検討に入りました。
詳しくはこちら→ 日本経済新聞 2013年8月3日報道
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「デマンド交通」は、住民の予約に応じて運行する乗り合い型のバスやタクシーのことです。乗り合う人の自宅に順番で迎えに行き、目的地まで利用者を運びます。
利用料金は1乗車300円程度であることが多く、タクシーより安価に利用できます。ただし、利用したい人はあらかじめ会員登録を行って、利用する日の前日か当日の朝までに電話やファックスなどで事前予約を行う必要があります。
ワンボックスカーや、タクシーと同じセダンタイプのクルマを使用することが多いようです。
栃木県内では、次のようなデマンド交通があります(多数のため、一部を抜粋して掲載します)。
【宇都宮市】
・「くにもとふれあい号」(http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kotsu/buskotsu/10051/023017.html)
・「みずほの愛のり号」(http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kotsu/buskotsu/10051/019738.html)など
【栃木市】
・「蔵タク」(http://www.city.tochigi.lg.jp/hp/page000008000/hpg000007731.htm)
【真岡市】
・「いちごタクシー」(http://www.city.moka.tochigi.jp/7,0,83,429.html)
【市貝町】
・「サシバふれあい号」(http://www.town.ichikai.tochigi.jp/forms/info/info.aspx?info_id=27413)
【茂木町】
・「めぐるくん」(http://www.town.motegi.tochigi.jp/motegi/nextpage.php?cd=000001538&syurui=2&lev=3&hidchangemoji=2)
【高根沢町】
・「タンタン号」(http://takara-taxi.sakura.ne.jp/bus.htm)
「福祉タクシー」は、お身体の不自由な方が外出しやすくするため、料金の一部を市町村が負担する制度を適用したタクシーです。
車椅子に乗ったまま乗車できるリフト式やスロープ式など、特別仕様の車両を用いて運行しています。
政府は、「デマンド交通」や「福祉タクシー」の個人資格での営業を認めること、事業者登録を国土交通省から市町村に移管することで、参入のハードルを下げることを検討しています。
2014年の通常国会に、道路運送法改正案の提出を目指しているようです。
個人資格で「デマンド交通」や「福祉タクシー」を運行できるようになれば、これまで運行が難しかった過疎地などでも柔軟な運行が可能になると考えられます。
また、市町村が従来以上に主体的な取り組みを行えるようになることで、地元ならではの交通事情や住民の意向を反映しやすくなるメリットもあります。
一方で、従来以上に市町村の責任が重くなることや、運行団体の選定基準、運転手の免許の種類をどうするかなど、解決すべき課題も少なからずあるため、慎重な議論や検討も求められます。