運輸連合(交通連合)

「運輸連合」または「交通連合」とは、地域内にある鉄道やバスなどの交通事業者が連合体を形成して、地域内の公共交通を一元的に管理・運営する組織のことです。

 

一つの街や地域の中で、いろんな会社の鉄道やバス路線があると、それぞれ乗り換えをするたびに初乗り料金がかかり、乗り換えすればするほど運賃が高くなってしまいます。

この問題を解決するため、一つの街や地域の中の鉄道会社やバス会社を一つのグループ(運輸連合)にまとめ、その中では、どの会社のどの路線に乗り換えても、初乗り料金が上乗せされないように料金設定します。

それにより、公共交通利用者は、乗り換えによる運賃負担が減り、乗り換えしやすくなります。

運賃収入はそのグループ(運輸連合)が管理し、グループ内の鉄道会社やバス会社に配分して運営します。

 

ドイツやフランスなどでは、その都市や地域の公共交通を一括管理・運営する運輸連合(交通連合)を組織して、低廉な料金で手軽に公共交通サービスを利用するようにしています。

公共交通サービスの維持費は、全体の3~4割は運賃収入で賄い、残りは地域や社会を支える必要経費として公費を投入して賄います。

 

公共交通が便利で安価に利用できれば、道路渋滞の最大の原因である道路交通量の抑制につながり、新しい道路や橋の建設を抑制できるため、結果的に全体の公共投資を抑制する効果が期待できます。