水戸商工会議所、中心街は公共交通と自転車優先の将来構想
水戸商工会議所は、中心市街地についての将来構想「まちなかしっかりデザイン」をまとめて、駅前通りの繁華街は公共交通と自転車を優先するなどの方針を盛り込みました。
茨城新聞 2014年3月11日報道
http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13944551011168
この将来構想によると、活性化が課題になっている中心市街地について、子どもから高齢者まで「安全に歩いて楽しめる街」を目指すとしています。
JR水戸駅から旧市街地を通る国道50号は再整備して、現在の4車線から2車線に車線を減らし、時間によって公共交通の通行を優先。車線を減らして空いたスペースは歩道に転用したり、自転車専用レーンを新設したり、オープンカフェなど交流スペースとして活用します。
休日は歩行者天国にして、さまざまなイベントを定期的に開催することを想定しています。
また、水戸市が中心市街地に移転する方針の市民会館については、近隣にある「京成百貨店」2階から「水戸芸術館」までを遊歩道でつないで、移動しやすくする構想も盛り込んでいます。
さらに、中心市街地に商店街と連携した託児施設も設置して、保護者が買い物しやすい環境を整える方針です。
そのほか、水戸の歴史や食文化にちなんだ「黄門ミュージアム&フードテーマパーク」を整備することや、中心市街地と日本三名園の一つ「偕楽園」や、水戸市民の憩いの場「千波湖」を結ぶ周遊バスを運行することなども提起しています。
水戸市も宇都宮市と同様、主要駅から繁華街まで徒歩で移動するには距離があって、市内の移動事情を改善する必要に迫られています。
水戸市では市の南部に国道50号線バイパスが開通してからは、市内を通過するクルマの多くはバイパスを通るようになり、中心市街地を経由するクルマは以前よりはかなり減少。道路空間の再配分を検討するための前提条件は整っています。
バイパス道路を整備したり、市街地の外縁部に環状道路を整備すると、中心市街地に流入するクルマは減ります。
クルマ最優先だった中心市街地の道路空間を再配分して、公共交通とクルマ、自転車、歩行者が限られた空間を上手に利活用することは、人と環境にやさしい「スマートなまちづくり」実現に向けた大きな一歩になります。